しまんちゅの日記

~映像翻訳と映画と沖縄~

女性差別とセクハラとスタンダップコメディ

東京オリンピックパラリンピック大会組織委員会森喜朗会長の

女性に対する発言が連日報道されている。

女性としてモヤモヤする。

まだこんなことを公の場でいう要人がいるのかと感じた。 

 

そんな中で、タイミングよくNetflixスタンダップコメディ

『マーク・バービグリアのジョークの神様、ありがとう!』を見た。

 彼のことは全く知らなかったけど、面白かった。

遅刻魔の話をしている時に、

神がかったタイミングで観客が遅刻してきたのをしっかり笑いに変えるし、

観客の1人がきっと無意識で発したのであろう性差別的な言葉も、

がっつりと逃がさず自分の話のテーマに取り込んでいく。

 

笑えない人もいるかもしれない。

なかなかギリギリな笑いを目指している人だと思う。

ショーのスタートからいろんなテーマを話していき、最後にすべてまとめてしまう。

すべて伏線だったのか!とその話術に感動する。

「誰も傷つけないジョーク」とは?

「何が笑えて、何が笑えないことなのか?」と考えさせる。

 

 彼はジョークに対してこう話している。

大事なのは 真意を
文脈から理解することだ

~中略~

言葉だけを切り取って
語られるのは危険だ

職を失うことにつながったり

殺される人もいる

だから決めてほしい

真意を
理解しようとするか―

しないのか

 

この作品を見るきっかけになったのはこの記事だ↓

ある女性ストリーマーがセクハラ発言をしたリスナーに対して、「女性を敬ってよ」と言った。

別のリスナーから「冗談も通じないのか?」という侮蔑のコメントがくる。

この議論のすり替えの時に発せられる『お決まりの一言』に対して

彼女はマイク・バービグリアのスタンダップコメディで語られる話を使って

男性陣に反論する。。。という記事だ。

front-row.jp

 

セクハラ発言が「ジョークだ」というのなら、その真意はなんなのか?

ジョークだと言うのなら、笑えるべき。けど、笑えない。

 

10年、20年前は、こういったセクハラ発言はスルーされていた。

私が10代20代の頃は、彼女のように「その発言は許されない」と徹底的に説教をすることはなかった。

マイク・バービグリアのショーやこのストリーマーの女性の記事が

私の森会長に対するモヤモヤにリンクしていった。

 世界は変わっていっていると日々感じる。

セクハラはもうジョークではすまされない。

女性差別はもう許されない。

でも、森会長はそのことを認知できず、前時代的な考えのままだった。

そういう人は早く追いついてほしいと思う。