しまんちゅの日記

~映像翻訳と映画と沖縄~

字幕か吹き替えか

アメリカに住んでいる時、

アメリカ人の友達にフランス映画を見に行こうと言ったら

断られたことがある。

「フランス映画って事はそれ字幕?字幕なら見ない。

それは映画を見に行くんじゃなくて、字幕を見に行くってことだから」

 

衝撃を受けた。

さすが、、映画が量産されている国の人だ、と思った。

映画は母国語で作られるのが当たり前なのね。

映画を見るか、字幕を見るかって選択肢なのね。

(結局、その映画は1人で観に行った)

 

日本人の私は、日本で映画を見る時

字幕版で見るか、吹替版で見るか、選択しなくてはならない。

 

日本では2000年以降は字幕版よりも、吹き替え版を見る人が増えたそう。

映像技術が進んで、綺麗で迫力あるものになってきたから、

字幕を読んでいるよりは、映像を見たいというのもわかる。

声優がこれほど表に出てきて、声に魅了される人たちが増えた今、

そうなるものわかる。

 

 しかし、、だ。

 

私は完全に字幕版で見たい。

俳優の声が聞きたい。セリフの言い方を聞きたい。

例えば、ケイト・ブランシェットの声でなければ、

もうそれはケイト・ブランシェットではない。と思う。

あの声が聞きたいんじゃないか!と思う。

 

しかし、、だ。

 

熊倉一雄さんのエルキュール・ポワロは、完璧だ。

だから、そういう出会いも期待して吹き替え版も見てしまうのです。